ここは、機界集落ラトリクス。
 豆まき隊一行は、護人のいる中央管理施設へ足を向けた。

 鉄製の自動扉が開き、中へ足を踏み入れる。
 中には、モニター前のイスに座りクノンの煎れたコーヒーを口に運ぶアルディラと、近くのイスに腰をおろしているクノンがいた。

「こんにちは。アルディラ」
「あら、いらっしゃい・・・って、その袋は一体なんなの?」

 挨拶をすれば、彼女たちはの抱えている袋を見て目を丸めた。
 ユクレス村の時と同様に、はアルディラと隣のクノンに説明をした。

「なるほどね。まぁ、物事を論理的に解釈する私たちにとっては不可解な行為だけど、悪くはないと思うわよ」
「じゃあ・・・」
「後で片付けに来てくれるのなら、構わないわ」

 アルディラはそう言って笑うと、スバル、パナシェ、マルルゥがやったぁ!、と飛び上がって喜んでいる。
 さあ、投げるぞというところで、

「ここは精密機械が多いから、軽くな」
「わかった(です)っ!!」

 3人は、控えめに豆を投げ始めた。しかし、かけ声だけは思い切りだ。中央管理施設という閉鎖空間に声が響き、アルディラとは思わず耳をふさいだ。





「「「おにわぁ〜〜そとぉ〜〜〜うがぁっ!!」」」


 ぱらぱらぱらぱら。



「「「ふぅくぅわぁ〜〜〜〜・・・うちぉぁっ!!」」」


 ばらばらばらばら。





「も、もも、もういい!!3人とも、ここはもういいから!!」
「「「ええーっ!?」」」

 慌ててが彼らを止めに入る。まだ投げたりない、といった表情をみせたまま、3人はしぶしぶ豆を戻した。




「悪い。なんかうるさくしちゃったな・・・」
「まぁ、最初に言わなかったのが良くなかったわね。ここは締め切られた空間だから、防音処理を施しておかないとこうなるのは当たり前だもの」





「SfeCjY4DF8dYkiFdHocrA・・・」





 変な音が聞こえる。





 その音は、アルディラの隣にいたクノンから発されていたらしく、彼女を見たアルディラは血相を変えて、


「あああっ、クノンがおかしく・・・っ!!」
「え・・・」
「大変っ、、ちょっと手伝って!!」

 ぐい、との手を引き、クノンを抱えたアルディラがリペアセンターへと足を向ける。


「お、俺は機械はちょっと・・・うわぁっ!?」


 は、引かれ引きずられながら背後に振り向くと、

「「「ガンバッテネ〜vvv」」」
「!?」


 3人はを見て手を振っていた。





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