「お〜い!ヤッファっ!!」

 ユクレス村にやってきた。
 護人であるヤッファのいる怠け者の庵を訪ね、ヤッファを呼びつけた。

「・・・んだよ、。こっちは気持ちよく昼寝してたってのに・・・ってなんだぁ!?」

 庵から出てきたヤッファを待ち受けていたのは、と子供組が豆を握り締めて投げようとしている姿だった。


「おにわぁ〜〜そとぉ〜〜〜うりゃっ!!」
「「「おにわぁ〜〜そとぉ〜〜〜うりゃっ!!」」」

 ばらばらばらばら。
 べしべしべしべし。

「・・・ってェなっ!!」

 何すんだよ!!
 やはり彼はキレた。ガー、と雄たけびを上げて止めようと向かってくる。


「ふぅくぅわぁ〜〜〜〜・・・うちゃっ!!」
「「「ふぅくぅわぁ〜〜〜〜・・・うちゃっ!!」」」

 ばしばしばしばし。
 ばらばらばらばら。

「ほぶぶっ!?」

 投げた豆が彼の顔面にクリーンヒット。顔じゅうに赤い点をつけた。

「今日は俺の世界でいう『節分』っていう日なんだよ」

 が彼に説明を施す。
 さらに、アティなんかはなかなかたのしんでいたよ、なんて付け加えたら、ヤッファは

「アイツらもまだまだ子供だねェ・・・」

 なんて言って笑っていた。
 庵じゅうに豆をぶつけると、床はあっという間に豆だらけになってしまった。

「ヤッファも行くか?」
「面どくせェから、俺は行かねえ」

 豆でも食いながら寝てることにするぜ。

 そう言って寝転んだヤッファに、

「豆は自分の年の数だけしか食べちゃダメだからな!」

と彼がわっしと豆を口に放り込んだところで告げて、庵を出た。




「ユクレスの樹にもやろうよ!」

 パナシェの提案で、一行はユクレスの樹の根元にやってきた。

「それじゃ、行くよ〜・・・」
「待った」

 は、豆を投げようとするスバルを止め、豆を戻させた。


「ここは住人たちの住処が近い。うるさくすると怒られるからそのつもりで・・・」
「いーよ、そんなの!!」
「・・・って聞けよ!!」




「「「おにわぁ〜〜そとぉ〜〜〜うりゃっ!!」」」


 ばらばらばらばら。
 べしべしべしべし。

 の警告を無視し、豆を投げはじめてしまった。

「そうですよ〜。怒られそうになったら、ガクランさんが怒られるだけですから」
「俺かよっ!!」

 さらりとマルルゥは爆弾発言をすると、同じように声たからかにユクレスの樹に豆を投げつける。



「「「ふぅくぅわぁ〜〜〜〜・・・うちどっぁっ!!」」」


 ばしばしばしばし。
 ばらばらばらばら。



『こらーっ、うるさ〜いっ!!!!』
「逃げろぉ〜!!」
「お、おい・・・」

 3人は、を置いて散り散りに走り去っていった。

「さっきからうるさいのはあんたか・・・」
「せっかく寝てた子供が起きちゃったじゃないっ!!」


「・・・・・・・」




 1人取り残されたはユクレス村の住人に取り囲まれ、こっぴどく叱られた。






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