喚び出されたのはとある島。





 そこは人間とは違う、異形の者たちが住まう平和な島だった。


 島の外からの人間たちの来訪と同時に巻き起こる戦い。

 平和な世界で暮らしていた彼には現実とはとても思えないような出来事が次々と起こっては消えていく。


 2本の剣をめぐり、止まっていた島の時間が、きたる未来へと・・・





 動き出そうとしていた―――





     
サモンナイト 〜紡がれし未来へ〜

     プロローグ





「ここは・・・どこだ?」

 今は夜も遅く、大人でもたいていは眠りについている時間のはずだ。

 明日は休みだからと夜更かしをし、そろそろ寝ようと布団に入った矢先。
 俺こと は「ここ」にいた。
 
 あたり一面に広がる黒。
 自分の周りを包む闇の色。
 上も下も、目が閉じているのではないかと錯覚しそうなほどに暗い。


「夢でも見ているのか?それとも・・・」


 現実なのか?という言葉は響いてくる『声』によってさえぎられた。


”助けて・・・あの世界を・・・”

「あの世界?どういうことだ?」

”かつて楽園と呼ばれていた世界、リィンバウムを・・・”

「それは俺にしかできないことなのか?」

”・・・”


 彼の声が響くが、声の主からの答えはない。

「俺にできることならやってやるよ」

 彼はその声の主にこう、呼びかけた。
 他の人間ではなく、自分に頼みに来ているのだ。
 何者かわからないにしても、放っておくわけにはいかない。
 本人は否定しているが、根っからのお人よしなのだった。


”ありがとう・・・”


 突然、周りに光があふれ始めた。

 あまりの眩しさに思わず目を閉じる。
 それと同時に睡魔がこみ上げ、その場で意識を飛ばすのだった。







”これは・・・あなたにしか頼めないこと・・・”







”この世界とかかわりのある、あなただけ・・・”















”リィンバウムを・・・お願いします・・・”

















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