――あれから1年。 世界は平穏を取り戻し、人々の顔には笑顔が戻ってきつつあった。 根の国、アヴァター。 数多の多次元世界の根幹に位置するこの世界は今、幸福に包まれていた。 商店街は活気に溢れ、公園は子供たちとその親が楽しそうに笑い合い、平和である今を噛み締めて生きている。 それはもちろん、かの救世主たちを育てたフローリア学園でも。 一般の人々にも学園を開放され、『破滅』と戦うために作られたこの学園が、今では城に仕える兵士や冒険者たちを育てる場所へと変貌している。 アヴァター全体が、幸せに満ち溢れていた。 ・・・・・・ しかし、その幸せも長くは続かなかった。
月夜に映える、黒い影。
それは突然現れ、街を徘徊する。 同時に発生する、猟奇殺人事件。 犯人の足取りは一切つかめず、王女は世界を救った救世主たちを招喚する。
手がかりは三つ。
一つ、見慣れない服装をしていること。
二つ、常に武器を抜き身のまま持ち歩いているということ。
三つ、吸い込まれるような真紅の瞳。
『楽園』から喚ばれ出でた、見慣れていた人間も。 互いの背中を預けて戦いあった日々すら、もう存在しない。 元に戻れると信じ必死に叫ぶ声も、もう聞こえない。 彼らの目の前に在るのは、あの日の幻影。 一振りの刀を携えた姿の背後に浮かぶのは。
夜の闇に映える、紅い満月。 時を越え、今。 救世主ともう一つの『破滅』との闘いが始まる。
――平和か、破滅か。 ――勝利をもたらすのは、存在しない神ではなく。 ――在り得ぬ『矛盾』を認めた、世界自身。 「さぁ、殺しあおう。どちらが正しいか、証明するために――」 はい、お粗末さまでした。 こちらの型月MADを見て、突発的に思いついたものをDuel夢の後日談という設定をベースにして書き起こしてみました。 最後の方なんか文章がおかしいと思いますが、日付が変わりそうでついつい急いで書いてしまいました。 まぁ、今のところはこの嘘予告っぽいSSを読んで楽しんでいただければと思います。 連載するかどうかもわからないDuel夢アナザーエピソード。 適当に、流し読んでやってください。 ブラウザバックよろしくです。 |
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