今日はこれといった任務もなく平和そのものの機動六課本部隊舎・・・。

「やぁ、なのは、、久しぶり・・・?」

ユーノが無限書庫での作業の合間を縫って久々に遊びに来ていた。

「あれ、ユーノ」
「ユーノ君いらっしゃい」

しかしユーノの視線は、なのはとではなく二人の間にいるオッドアイの少女に向いていた・・・。

思えばこれが騒動の引き金であった・・・。




 
俺と君と彼女の日常




「・・・」
「ユーノ君どうかしたの?」

なんかぽかんとした顔をしているユーノに声をかけるなのは。
するとユーノが、

「ねぇなのは、、その子・・・誰?」

と聞いてきた。

「ふぇ?」
「へ?あぁ、この子は・・・」

が答えようとしたその時・・・

「ヴィヴィオって言うてな、なんとなのはちゃんが君と熱〜い夜を過ごした末に産んだ子供なんやで〜。」

「です〜。」

どこからともなくはやてとリィンが出てきて何やらとんでもない事を口にしていた。

「えっ、えぇぇぇぇぇぇ!?」

さすがのなのはも驚いているようだった・・・。

「そうなの!?」
「ちっがーう!!何でそうなるの!!てゆーか何変な事口走ってんだよ!子供の前で!?」

全力で否定する。すると・・・

「ママ〜、パパ〜」
「えっ?パパ?ママ?」
「げっ」

突然の少女の一言にユーノとは唖然となった。

「ほらな」
「はやてちゃんの言った通りなのですよ〜。」

えへんと胸を張るはやてとリィン・・・

「ほらな、じゃねぇぇぇぇ!!よけーに疑われるっつーの!!」

すると今度は・・・

「そんな・・・さんが・・・なのはさんを・・・寝取ったんですか!?」
さんならそんな間違いは起きないと思ってたのに・・・」
さん・・・信じてたのに・・・」
「フェイトさんがそういうのは不潔だって言ってました・・・。」

偶然その場に居合わせたスバルとティア、更にはエリオやキャロまでもが変な事を言い出し始めた・・・あぁ、頭が痛い。

「やっぱりそうなんだ・・・。」

ジト目で俺を見るユーノ。

「だーかーらーちがうっつってんだろ!!そこの四人も一緒になって悪ノリすんな!!・・・って!?」

が怒鳴ったのに反応したのかヴィヴィオが涙目になっていた・・・。

「パパァ・・・」
「あ〜あ、子供を泣かしたらあかんよぉ〜。パ・パ☆」
「誰のせいだ!!誰の!!あ〜、ごめんなヴィヴィオ。頼むからちょっと静かにして・・・ん?」

ふとなのはが顔を赤らめて何か呟いているのに気がついた・・・。

「あー、なのはちゃん?顔真っ赤だけど・・・大丈夫?」

するとなのはが・・・

「私と君の・・・私と君の・・・キュー(バタ」

などと呟きながら倒れてしまった。

「わー、なのはちゃんが倒れたぁ!!」
「「「「な、なのはさん!!」」」」

と突然の事に驚く一同。

「ありゃ〜これは相当効いたみたいやね」
「揃って馬鹿言ってんじゃねぇ!!この色ボケ部隊長!!あ〜もぅ、エリオとキャロはシャマル呼んで来い!!・・っておい!!スバル!!ティア!!お前らの隊長が倒れてんだぞ!!ぼさっとしてねぇでさっさと医務室運ぶの手伝えぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「「「「は、はいぃぃぃぃ!!」」」」

ははやてにすかさず突っ込み、その勢いでスバル達をどやしつけてなのはを医務室に連れて行った・・・。
その途中・・・

「なのはが・・・なのはが・・・」

というユーノのどこか哀愁の漂う呟きが聞こえたが・・・敢えて無視した。

なのはを医務室に運んだ後、

君も大変ですよねぇ」
「あんたの主がよけーな気苦労かけてんですけど・・・。」

そんなシャマルの一言にハァと溜め息をつき、スバル達の方に向き直る。

「頼むから、ああいうおふざけはやめてくれ。はやてならまだしもお前らにまで言われら立つ瀬がない。」
「「「「す、すみません。八神部隊長に言われてつい・・・」」」」

あぁ・・はやての悪い癖が・・・よりにもよってこいつらまで・・・。

「やっぱりか・・・わかってくれたならそれでいい」

スバル達も誤解だとわかってくれて何とか一軒落着!!後は・・・

「じゃあヴィヴィオはここでなのはママの傍にいてくれるか?」
「パパは?」
「パパはちょっと用事ができたからねぇ・・・フフフ」

そんな笑みを浮かべながら、この後のはやてへのお仕置きを考えていたその時・・・

「「ォォォォォ!!」」
「ん?」

医務室の扉を吹っ飛ばしてフェイトとヴィータが鬼気迫る形相でやってきた・・・。

「あれ?どーした二人とも」
「どうした?じゃないよ・・・よくも、よくもなのはを傷物に!!」
「はぁ!?」

突然の事にフェイトの言っている意味がわからず驚く

「あいつはアタシが守るって約束したんだ・・・あいつの貞操も守ってみせる!!」
「あ、あのぉ・・・もしもし?」

唖然とするを無視して喋り続けるフェイトとヴィータ・・・そして。

「「だからこの場で(てめぇ)を斬る(ぶっ飛ばす)!!」」

「えぇぇぇぇぇ!!」

気がつくとは本部隊舎を飛び出し、全速力で逃げていた・・・。

「待ちやがれぇぇぇぇ!!」

矢の如きスピードで追いかけるヴィータ・・・。

「そんな殺気満々な表情で待てと言われて待つバカがいるかぁぁぁぁ!!」

同じく矢の如きスピードで逃げる・・・。
何とか逃げきれそうだと気を抜いたその時・・・

「バルディッシュ・・・」
「Lightning Bind」
「うぉあ!?」

突如頭上からのフェイトのバインドに捕まってしまった。


「さぁて、そろそろ鬼ごっこもおしまいにしようぜ・・・なぁ?」


目の前には巨大化したグラーフアイゼンを構えたヴィータが・・・。


「待て、落ち着け。あれははやてが・・・ってぇ!?」


頭上にはザンバーフォームとなったバルディッシュを構えたフェイトが・・・。


・・・覚悟はいいよね?」


そして二人はそれぞれの得物を振るい上げ・・・。

「ちょっ、待っ・・・」
「「答えは聞いてない(ねぇ)」」

そんな無慈悲な死刑宣告を聞きながら・・・



・・・神よ、俺ってば何かしましたか・・・?



そう呟いた直後、凄まじい爆音と悲鳴がミッドチルダの空に響き渡った・・・。

そして夕方・・・何とか生還したは気分転換にと外に出て広場で寝転がっていた。

「なんか・・・どっと疲れたぁ〜。」
君」

不意に声をかけられ振り向くと・・・。

「ん?あっ・・・なのはちゃん」

今一番会いずらいと思っていたなのはが立っていた・・・。

「「・・・」」

黙り込む二人・・・何か言おうにも

「「あの・・・その・・・」」

という有様・・・「「ハァ」」。
すると・・・。

「パパ〜、ママ〜、・・・・・あっ!!」

と呼ばれ振り向くとヴィヴィオがこっちに向かって駆け出してきたが、途中に躓いて転んでしまった。

「ヴィヴィオ!!」
「何やってんだよ・・・ったく」

思わず駆け寄るなのはと・・・。

「ヴィヴィオ、大丈夫!?」
「ふぇぇぇぇん!」

足を擦り剥いたらしく、泣き出してしまったヴィヴィオ。すると・・・。

「・・・ったく、ほら」
「ぐすっ・・・ふぇ?」

ヴィヴィオに背中をむける

「医務室まで連れてってやるから・・・・早く乗れよ」

要するに、おんぶしようと言っているわけである。

ヴィヴィオをおんぶしてなのはとともに隊舎に戻る途中・・・

「ねぇ君」
「ん?」
「私と君とヴィヴィオってこうしてると本当に家族みたいだよね?」
「んなぁ!?」

突然のことに顔を真っ赤にする俺・・・。

「なななななな、なのはちゃんまで何言い出すのさ!!」
君ってそういうの・・・嫌い?」

でも不思議と・・・

「いや・・・そんな事ないよ。ただ・・・」
「ただ?」

こういうのも・・・

「もし士郎さんや恭也さんに知れたら間違いなく殺されると思う、比喩なしで」
「にゃはは・・・」

悪くないと思えるようになっていた・・・。

夕日を背に歩く三人の姿は、本当に一つの家族のようだった・・・。

そして・・・

・・・やっぱりこの場で消そうか?」
「アタシも付き合うぞ、テスタロッサ」
「二人ともそんな物騒な事言うたらあかんよ」
「ここは素直に祝福するですよ〜。」
「はやてちゃん、近いうちにお赤飯でも炊いた方がいいんでしょうか?」
「主はやてはともかくお前は話が進み過ぎだ。」
「でも結構お似合いだよねぇ、なのはさん達。いいなぁ〜、あたしもティアとあんな感じに・・・(バキッ)って痛いよティア〜(涙)」
「どさくさに紛れてなーに言ってんのよ。この馬鹿スバル!!(怒)」
「なんだか私達とフェイトさんみたいだよね、エリオ君」
「え!?あぁ、そ、そうだね/////。」

そんな光景を思い思いに見守る一同であった・・・。

これは小さな少女を迎え入れた機動六課のとある一日に起きた小さな騒動・・・。

「そういえば・・・なんか忘れてるような・・・あーー!!」
「ふぇ?ど、どうしたの?」
「ユーノの事・・・すっかり忘れてたぁ・・・」

その頃、ユーノは・・・

「なのはが・・・なのはが・・・」

未だに勘違いの落胆から抜け出せずにいた・・・。

その後、平謝りと説得の末にユーノからの誤解もなんとか解けたのであった・・・。


はい。銀狼さまより、『ファミリー?』のグレードアップバージョンです。
夢主が、StrikerSな彼女たちにいろいろとすごいことされてそうな、短編でした。
お相手はなのはさんですが、フェイトやヴィータどころかシグナムまで悪ノリ(?)してるのがなんともびっくりでした。
ともあれ、銀狼さま、ありがとうございました!!


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